「花育を始めたいけど、何から始めていいか分からない」
「うちの子の年齢に合ったやり方は?」
「0歳でもできる花育のやり方は?」
いざ花育を始めよう!と意気込んでも、こんな悩みを抱えている人も多いですよね。
そこで今回は「年齢別に分けた花育の楽しみ方」について紹介します。
- 0~2歳向けの花育のやり方
- 3~6歳向けの花育のやり方
- 7~12歳向けの花育のやり方
- 花育の効果
- 花育におすすめの花
「花育って何?」と思った人は、こちらの記事で詳しく解説しています。
0歳からできる簡単な花育から小学生向けの少し手の込んだものまで幅広く紹介していますが、年齢はあくまで目安。
「これならうちの子でもできそうかな?」と思えるものをやってみるのがおすすめです。
やっていくうちに子ども自身が新たな楽しみ方や方法を思いつくこともあります。そんなアイデアはぜひできるだけ取り入れて、自由に楽しんでくださいね。
花育で使う花は自宅に届く「花の定期便」がおすすめ!
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楽しみ方①花の形、色、香りなどを観察する

花は見たり触れたりするだけで子どもの五感に良い刺激を与えてくれます。見るだけ、触るだけでできるので0歳から手軽に楽しめるのも嬉しいですよね。
小学生くらいになってくると、徐々に花などの自然と科学を組み合わせるのもオススメです。
子どもの「どうして?」「なぜ?」という好奇心・探究心を刺激してくれますよ。
では年齢別に花の形、色、香りなどを観察する方法を見ていきましょう。
0~2歳向け|花を触って感触を楽しむ
0〜2歳の子は花を触って感触を楽しむことから始めましょう。指先で花びらの柔らかさや茎のざらつきなど、花の様々な感触を体感することで、子どもたちの感性が刺激されます。
また花を触る前に手を洗ったり、花に触れる前に親が花の名前や特徴を教えたりすることで、花育を通じて親子のコミュニケーションも深めることができます。

娘も2歳の頃、散った花びらをちぎったり集めて瓶に入れて楽しんでいました!美女と野獣っぽくて数日間お部屋のインテリアに♪

3~6歳向け|図鑑を見ながら観察する
3~6歳児向けの花育の楽しみ方の一つに、図鑑を見ながら観察する方法があります。
花の形、色、匂いなどを図鑑で調べ、実際に花を見つけて観察することで、子どもたちの好奇心や探究心を刺激することができます。親子で一緒に図鑑を見ながら、花育を通じて自然や科学に触れる楽しみを共有することもできます。
ポケット版の図鑑はオススメ。散歩に持って行くだけで普段の散歩が花育に!


7~12歳向け|花の観察を通じて科学に触れてみる
花の観察を通じて科学に触れることもできます。花の種類や花びらの形、色、匂いなどを観察し、子ども自身が考えた仮説を検証していくと、自然科学に興味を持つきっかけにもなります。
検証と言うと難しそうですが、簡単にできて楽しい実験感覚でできるものがおすすめです。
- 白い花を色水で染めてカラーフラワーを作る
- いろいろな花を押し花にしてみる
- 花を分解してどんなしくみか観察する
- 似ている花を比較して違いを見つける、間違い探しを作る
楽しみ方②花のお世話をして育てる

子どもが興味を持った花を選んで一緒に水をやったり、土を触ったり、花を切ったりすることで、子どもたちの感性が刺激されます。また、お世話をすることで責任感や協調性・感受性を育むことも。
- 「花が咲いた!」
- 「花に元気がない」
- 「枯れてしまった」
など一つの花からいろいろな感情が生まれ、親子で分かち合うことで良いスキンシップにもなりますね。
花にも命があることを気付くようになると、優しい心や気遣う心も芽生えてきますよ。
習慣付けにもぴったりで、毎朝起きる→水やり→朝の仕度のルーティンで朝のグズグズが少なくなりました!子どもも自分の仕事ができたのが嬉しそうです。
0~2歳向け|一緒に水やりやお世話をする
まずは一緒に水やりやお世話をすることから始めましょう。水やりをすることで「花は水を食べる・飲む」と分かるようになり、自分のように食べて生きていると幼心でも理解するようになります。
ジョウロよりは小さいコップや注ぎ口のある計量カップが子どもも持ちやすくてオススメです。

注意点としては花壇や植木鉢で花を育てる場合は肥料や小さい石など、誤飲しないようお世話の時は子どもから目を離さないようにしましょう。
3~6歳向け|植木鉢や切り花で花を育てる
子どもが好きな花を選び、植木鉢や花瓶で育ててみましょう。日々のお世話もできるだけ自分でするように声掛けすると、自分の選んだ花が日々どう変化していくか見守ることができます。
水をこぼしたり植木鉢や花瓶を倒しても被害が最小限になるように、植木鉢や花瓶は小さめがおすすめ。またこぼれてもいいように洗面台やベランダでお世話するのもおすすめです。
うちは花瓶で花を育てて、水替えを毎朝の日課にしたよ。小さい花瓶に花は1~2本がベスト!

7~12歳向け|自分専用の花壇やプランターを作る
小学生くらいになると、子ども専用の花壇やプランターを作ってみましょう。花の数も2~3種類植えれると花の違いが観察できるのでおすすめです。

土づくりから花選び、お世話まで子ども主体ですることで責任感や計画性、花を育てる実感をより感じることができます。その中で「この枯れた葉はとった方がいいかも」「元気がない芽は摘んでみよう」など試行錯誤しながら育てていくことは、花が咲いた時の達成感や充実感をさらに高めてくれます。
子どもの花壇やプランターの隣に、ぜひ親のものも作ってみて。子どもは「一人でやる」と同じくらい「一緒にやる」ことも大好きです。自分専用でありつつ家族と話題を共有できれば、より楽しく花育することができますよ。
楽しみ方③花のスケッチをする

絵を描くことが好きな子には、ぜひお絵描きのときに花を取り入れてみてください。花をスケッチすることで観察力や集中力、創造力を育むことができます。
花を見て描くことはまだ難しい年齢でも、近くに花を置いておくだけで花の色や雰囲気からアイデアを生み出すこともあります。ぜひ楽しみながらスケッチしてみてくださいね。
0~2歳向け|クレヨンや絵の具で同じ色を見つける
0~2歳の子どもは視力の発達途中なので、はっきりした色やいろんな色を見せてあげることが効果的と言われています。色とりどりの花はまさにピッタリ!まだ花を描くのは難しい子も多いので、クレヨンや絵の具で「同じ色だね」「どれに似ているかな?」と色遊びするのがおすすめです。

花の塗り絵で「今日は何色を咲かせる?」と声掛けしながら想像して塗ると、楽しみながら想像力を育てることもできますよ。
3~6歳向け|お絵かきのときに花を近くに置いてみる
花を観察してスケッチするというよりも、いつものお絵かきの時に近くにそっと花を置いてみるのが効果的。
「何を描こうかな~」と周りを眺めているときに目に入ると、その花からインスピレーションを受け、花の色を使ってみたり想像して花を描いてみたりすることもあります。

もちろん「この花を描く!」と観察しながらスケッチするのも観察力や集中力、描写力が磨かれるのでおすすめですよ。
描いた絵に花びらを張り付けたり花瓶の水を指につけて画用紙ににじませたりと、子どもの考えることは無限大。いつも自由な発想に驚かされています!
7~12歳向け|花をテーマに自由に描いてみる

花を観察して描いてもよし、自分で想像して描いてもよし、自由にスケッチしてみましょう。花や枝、葉を使ったり他のものとコラボレーションしてみても楽しいですよ。
きょうだいや親子で描くと、他の人の視点やアイデア・発想に気づくこともできます。ぜひ一緒にスケッチしてみましょう。
楽しみ方④フラワーアレンジメントを楽しむ

「フラワーアレンジメント」とは、深さのある器に吸水性のスポンジを入れて花を生けたものです。
一見難しそうですが、実は比較的低年齢でも楽しめる花育の一つ。できた作品を部屋に飾ることで家族の会話も弾みます。
ちなみにフラワーアレンジメントに使う吸水スポンジは「フローラルフォーム」や「オアシス」と呼ばれ最近では100均でも売られています。
正式名称は「フローラルフォーム」、「オアシス」は商品名です。

フローラルフォームには生花用と造花用(ドライフラワーの場合はこっち)があるので、生花を使う場合は生花用のフローラルフォームを用意しましょう。
0~2歳向け|フラワーアレンジメントする花選びをしてみる

0~2歳の子にはフラワーアレンジメントにする花を選んでもらいましょう。お花屋さんで見て選んだり、買ってきた花から選ばせてもいいですね。
うちの子が2歳のときは、花の定期便で届いた花から好きな花を選ばせていました。いつも選ぶ花が一緒でも「この花が好きなんだな」と子どものことを知ることができました。
3~6歳向け|自由にフラワーアレンジメントを楽しむ
3歳くらいになると一人でアレンジメントもできる子も多いので、自由にフラワーアレンジメントをさせてみましょう。

花育でのフラワーアレンジメントは花だけでなくモールやリボンを使って工作のように楽しむこともできます。工作メインで作ったものに花を少しプラスしてみるなど、自由にアレンジしてみてくださいね。
うちの子はフローラルフォームに花を挿す感覚が面白いみたいで、楽しそうに花を挿していました。サクッとする触感にハマる子続出!
7~12歳向け|色の組み合わせやバランスも考えてみる
アレンジメントに慣れてきたら、色や花の組み合わせを考えたフラワーアレンジメントにステップアップしてみましょう。
- 花材を選ぶ
- 色の組み合わせ
- 色や形のバランス
もちろんフラワーアレンジメントに正解はないので、基本的には自由にアレンジしてOKです。
- 左右対称、左右非対称の形
- 同系色の花をまとめてみる
- 反対色の花を組み合わせてみる
など、いろいろなアレンジをしてみることで感性がとても刺激されます。自分では考えつかなかった飾り方や組み合わせに触れることで創造力も育まれていくのです。
ちょっとアドバイスをするだけで、ポンポンとアイデアが出てくる子どもたち。「こうしてみようかな?」という声は積極的に取り入れてみましょう!
楽しみ方⑤ドライフラワーを楽しむ

インテリアとして飾っても楽しいドライフラワー。家で作れたら親も子も楽しいこと間違いなし!
ハンギング法という花を吊るしてドライフラワーにする方法であれば、子どもと手軽につくることができますよ。

水をやって育てる花から水が抜けたらどうなるのか、その過程も観察することができます。
花によってドライフラワーになった後の姿は全く違います。色がほとんど変わらずドライフラワーになる花、色が抜けてドライフラワーになる花。
「この花はドライフラワーにしたらどうなるかな?」と予想しながらドライしてみると、実験的な要素もあり違った楽しみ方ができるよ!
0~2歳向け|ドライフラワーを触って楽しむ
手先を使った遊びを取り入れたい年齢の子どもには、ドライフラワーにした花を触らせて楽しみましょう。
しっとりしていてみずみずしい生花と、カサカサで少し硬いドライフラワーの触感の違いは子どもにとっていい刺激になります。
普段触ることのない触感にきっと子どもたちも興味津々!
3~6歳向け|ハンギング法でドライフラワーしてみる
ハンギング法は花をひもなどで束ねて逆さまに吊るし、乾燥させてドライフラワーをつくる方法です。

乾燥に数日~2種間程度かかるものもありますが、基本的に乾燥の間は放置でOKなので自宅で簡単にドライフラワーを作ることができます。
- 余分な葉を落とし、花をまとめて輪ゴムや紐で束ねる
- 直射日光の当たらない風通しの良いところに吊るして乾燥させる
- 様子をみながら1,2週間そのまま乾燥させ、花全体がカサカサになったら完成
7~12歳向け|いろいろな方法でドライフラワーにしてみる
ドライフラワーの作り方はハンギング法だけでなく、いろいろな方法があります。
- ハンギング法(自然乾燥)
- ドライインウォーター法(飾りながら少しづつ水分を蒸発させる)
- シリカゲル法(シリカゲルを使って乾燥させる)
- グリセリン法(グリセリンを使って乾燥させる)
準備物が必要なものもありますが、小学生くらいであればどれも簡単にドライフラワーを作ることができるでしょう。
夏休みの自由研究の題材にするのもおすすめです。
花育の効果

花育をすることで子どもたちには様々な効果が期待できますが、特に次の5つの効果が期待されています。
- 感謝する気持ち、やさしい気持ちを育む
- 探究心や創造力、自由な発想を育む
- 人とのつながりが広がる
- 周囲の人へ良い影響が与えられる
- 自己肯定感の向上
花育は子どもの「感じる心や気持ち」といった情緒面を育むことができます。
- 「花が咲いた!」「花の元気がない…」「枯れちゃった…」と植物と関わる中で、生命あるものへのやさしい気持ちを持つように
- 花のスケッチや観察で探求心・創造力・集中力が養われる
- 花屋さんや講師の人、花をプレゼントする相手との交流で、コミュニケーション能力の向上が期待される
- 花があることで家族との会話のネタになる、インテリアにもなりリラックス効果も期待できる
子どもの感性をのびのびと自由に育むことができる花育。なにより親子が一緒に活動することは、子どもにとっても親にとってもかけがえのないひとときとなるはずです。
どんな花を選べばいいの?

基本的には季節に合わせた花を選ぶことがおすすめです。せっかく四季折々の花が楽しめる日本に住んでいるのだから、子どもにも季節感を感じてもらいたいところ。
例えば、春には桜やチューリップ、夏にはひまわりや向日葵、秋にはコスモスや紅葉、冬にはクリスマスローズやスイートピーなどがおすすめ◎

花によって鉢植えが適していたり、切り花でも楽しめるもの、公園など野外に見に行くものと様々なので、自然といろいろな花育をすることができます。
- 鉢植えにおすすめの花:アリッサム、チューリップ、パンジー、ビオラ、ペチュニア、ニチニチソウ、サルビア、マリーゴールド、ハボタン
- 切り花におすすめの花:カーネーション、カスミソウ、バラ、スターチス、スプレーマム、アストロメリア、ケイトウ、センニチコウ
- 野外に見に行く花:桜、ヒマワリ、もみじ、イチョウ、ツツジ、金木犀、クチナシ、アジサイ
私が利用している花の定期便は季節の花が定期的に届くから、季節感を感じられておすすめ!「子どもが小さくて花屋さんに行きにくい…」「寒い日や雨の日は外に出たくない」という人も自宅で手軽に花を楽しむことができますよ。
花育におすすめの花の定期便はこちらで詳しく解説しています。
まとめ
子どもの感性を育む花育の年齢別の取り組み方についてまとめてみました。
- 花の形、色、香りなどを観察する
- 0~2歳向け|花を触って感触を楽しむ
- 3~6歳向け|図鑑を見ながら観察する
- 7~12歳向け|花の観察を通じて科学に触れてみる
- 花のお世話をして育てる
- 0~2歳向け|一緒に水やりやお世話をする
- 3~6歳向け|植木鉢や切り花で花を育てる
- 7~12歳向け|自分専用の花壇やプランターを作る
- 花のスケッチをする
- 0~2歳向け|クレヨンや絵の具で同じ色をみつける、みせてあげる
- 3~6歳向け|お絵かきのときに花を近くに置いてみる
- 7~12歳向け|花をテーマに自由に描いてみる
- フラワーアレンジメントを楽しむ
- 0~2歳向け|フラワーアレンジメントする花選びをしてみる
- 3~6歳向け|自由にフラワーアレンジメントを楽しむ
- 7~12歳向け|色の組み合わせやバランスも考えてみる
- ドライフラワーを楽しむ
- 0~2歳向け|ドライフラワーを触って楽しむ
- 3~6歳向け|ハンギング法でドライフラワーしてみる
- 7~12歳向け|いろいろな方法でドライフラワーにしてみる
親子で一緒に花育に取り組むことで、子どもたちの自然への関心や、創造性、感性が育まれるだけでなく、親子のコミュニケーションも深まることでしょう。ぜひ、楽しみながら花育に取り組んでみてくださいね。
